開炉の季節となりました。夏に洗って仕舞っておいた灰を炉に入れます。五徳を据えて釜の高さを調整します。ワクワク感が高まります。
11月は茶人の正月とされる言われは、5月に摘み取られたその年の新茶の茶壺をあける「口切り」が行われる。そして風炉から炉に切り替え、「炉開き」という行事をすることに由来するといわれています。
11月に口切りされた香り高き新茶はとても喜ばれるものです。現代は保存が良いので何月でも美味しくお茶が頂けます。
炉開きには、「さんべ」
織部(おりべ)
伊部(いんべ)=備前焼
瓢(ふくべ)
言葉遊びかもしれない、謂れは様々にあるようです。
3つ揃うと目出度いとか…さんべの話をしたくて道具組を考えるのも楽しみの1つです。
炉開きに欠かせない菓子は、お汁粉と亥の子餅。
亥は、陰陽五行説で水にあたることから火災を逃れるという考えで囲炉裏や炬燵を使い始める日とされています。
旧暦の亥の月亥の日(11月にあたります)に亥の子餅を頂くと無病息災でいられるといわれています。
では、お汁粉のいわれは?
陰陽の和合を図っている…小豆は赤いので陽をしめし、赤いものは古来より邪気を祓う色と見なされたようです。
1度の炉開きに両方の菓子は使わないのか普通だけど、今年は小豆を炊いて餡にする時間があるか不安だったので、亥の子餅も注文しておいたのです。
炉開き出来たことに感謝して炉の季節を楽しみたいと思っています。